【オーナー様向け】家賃値上げ交渉の方法やポイントについて解説
不動産のオーナーの方の中には、賃貸物件の家賃を上げたいと考えているが、どのように対応すれば良いのか分からない方や、どんな場合に家賃値上げ交渉ができるのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。
そこで、本記事では家賃値上げ交渉の方法やポイントについて解説します。
家賃値上げ交渉ができるケース
家賃の値上げは、借地借家法で認められた所有者の権利として認められたものです。
しかし、どのような場面でも認められるものでは無く、正当な理由がある場合に限られます。
正当な理由がある場合とは、以下の様なものが挙げられます。
・税金などの増額により現在の賃料が不相当になった場合
・経済状況の変動により現在の賃料が不相当になった場合
・周辺の類似の物件の賃料相場と比較して現在の賃料が不相当になった場合
以上の様なケースが正当な理由として考えられます。
また、正当な理由が認められても賃借人が合意する必要がある点にも注意が必要です。
家賃値上げ交渉の方法とポイント
正当な理由があることが確認できたら、具体的な交渉に入っていきましょう。
家賃値上げ交渉には以下のステップを踏みましょう。
①入居者への値上げ通知の送付
まずは、入居者へ家賃の値上げを行うことを通知する必要があります。
通知の時期については法律上特に制限はありませんが、契約更新時期の1ヶ月前には行っておくと良いでしょう。
また、通知は口頭ではなく書面で行い、書面には正当な理由についても記載しておくようにしましょう。
②交渉
通知を行ったら次は交渉を行います。
入居者にとって家賃の値上げは可能な限り避けたいものになるため、説得的な理由が無い限り応じてもらうのは難しいでしょう。
そこで、通知書に記載した正当な理由についてデータなどと併せて示す必要があります。
また、値上げも大きな金額にするのでは無く、これまでの賃料と比較して無理のない範囲にしておく方が賃借人にとっても受け入れやすくなるでしょう。
③交渉がまとまらなかった場合には調停を申し立てる
家賃値上げ交渉が上手くいかなかった場合には、第三者に関与してもらうために調停を申し立てるのも一つの方法です。
調停では、調停委員が間に入って家賃値上げが妥当かどうかを判断してもらうことができます。
④訴訟を提起する
調停でも話がまとまらない場合には、最終手段として訴訟を提起して家賃の値上げを裁判所に認めてもらう方法が考えられます。
ただし、この方法は時間や費用がかかるため、訴訟を提起する前には必ず弁護士などの専門家に相談してから行うようにしましょう。
不動産トラブルは神戸ポート法律事務所にご相談ください
家賃値上げは、賃借人に拒否される可能性が十分考えられるため、ポイントを押さえて交渉を行うようにする必要があります。
家賃値上げ交渉でお悩みの方は、神戸ポート法律事務所へご相談ください。