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相続放棄のメリット・デメリット/神戸ポート法律事務所

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相続放棄のメリット・デメリット

相続放棄のメリットとデメリットについてご説明します。

そもそも、相続放棄とは、相続者が被相続人の遺産のすべてを相続しない行為です。この放棄は全部の放棄でなければなりません。

一部の放棄は限定承認になります。

 

相続放棄のメリットとしては、債務の不承継です。本来、日本の相続原則は包括原則です(民法896条)。

つまり、相続人は原則として被相続人のすべての権利義務を承継する予定ですから、相続人は被相続人の財産だけでなく、債務も相続しなければなりません。

被相続人の消極財産が積極財産より多い場合には、相続人にとってはつらいものでしょう。

たとえば、Aは100万円の貯金を持ちながら、1000万円の債務も持っています。Aはそのまま死亡しました。BはAの相続人としてAの財産を相続します。

この場合に、BはAの100万円の預金をもらう一方で、Aのために1000万円の債務を弁済しなければなりません。結局、Bは相続により、900万円の債務を負うようになりました。Bにとって、相続するだけで、膨大な借金を負わなければならないのは、やや合理性を欠くのは当然です。

 

このようなBを救うために、相続放棄という制度が作られました。Bは相続放棄という制度を利用して、自分の意思で相続の効果を左右することが可能です。

つまり、Bは相続を放棄すれば、「初めから相続人とならなかったものとみなす」(民法939条)。相続人ではないBは、Aの残った債務を弁済しなくても済みます。これは相続放棄の一つのメリットです。また、Bは相続放棄により、他の相続人と遺産に関してかかわらなくても済みます。

遺産相続に関して、争う状態にはいる親族も少なくないので、相続放棄により、相続人は自分の意思で、相続に関するトラブルを避けることが可能です。

 

その一方で、相続放棄に関して、デメリットもあると思われます。一番大きなデメリットは、相続放棄により、被相続人の積極財産も相続できなくなることです。さらに、相続放棄は他の人に影響を与える可能性があります。たとえば、相続放棄は代襲原因にならないので、一旦放棄すれば、代襲相続人も被相続人の遺産を相続できなくなります。また、相続放棄により、本来相続予定がない人が、想定外に相続人となる可能性があります。

たとえば、AとBは親子関係だとします。Aのお母さんCは生きています。本来Aの死亡により、Aの子Bは相続人になります。Bの相続放棄により、本来遺産を相続する予定のないCは、Aの遺産を相続することになります。仮にAの遺産は消極遺産(全てが債務)である場合に、CはAの残った債務をすべて相続して、弁済する必要が生じます。Cにとって、Bの相続放棄は迷惑行為になります。

 

相続放棄はいつでもできるということではありません。原則として、「相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月内に」相続放棄しなければなりません(民法915条1項)。その期間を超えたら、相続放棄したくてもできなくなる可能性が高いです。

相続放棄に関して、撤回することは不可能ですが、取消が認められる場合もないことはありません。

遺産の金額によりますが、相続は人の人生に無視できない影響を与える可能性が高いのです。

 

相続問題に関して、悩んでいる方は一度専門家との相談をお勧めします。

 

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代表弁護士紹介

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小西 裕太(こにし ゆうた)
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当ホームページをご覧いただきありがとうございます

私は兵庫県神戸市を中心に、芦屋市、西宮市、三田市、大阪府にお住まいの方から相続、離婚、交通事故、借金などの法律相談を承っています。

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どうぞよろしくお願いいたします。

プロフィール

2017年 弁護士登録

大阪の法律会計事務所に勤務後、2018年に神戸ポート法律事務所を開所

事務所概要

名称 神戸ポート法律事務所
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